授乳期を楽しもう
おっぱいあげて大丈夫?
お薬を服用すると多くの薬はおっぱいに出てしまいます。だからといって授乳できないわけではありません。以前は服用中は授乳を控えるように言われていた薬でも、最近の研究では、おっぱいに含まれる程度の量であれば赤ちゃんが飲んでも影響はないだろうといわれている薬も多く存在します。授乳中の薬に関しては、医師や薬剤師と十分に話し合いましょう。
授乳中のお薬と赤ちゃんへの影響
個々の薬については医師や薬剤師に確認してほしいのですが、大まかに言うと、ほとんどのお薬ではお母さんが飲んだ薬の量に比べたら、おっぱいに分泌される薬の量はごくわずかで、それを赤ちゃんが飲んでもお薬の効き目どころか悪い影響はほとんどでない、というのが最近の考え方のようです。
授乳と服用のタイミングをとることが可能であればお薬の効き目が落ちてきたところで授乳し、その直後にお薬を服用するという方法がおすすめです。そういった意味では、お薬の効き目が短時間の薬、つまり1日1回で長く効く薬よりも1日3回飲まなければいけない薬のほうが、授乳とのタイミングをとりやすくなります。
使えるお薬・使えないお薬
ジストニアに使われる可能性のある薬に関して言えば、抗パーキンソン病薬、筋弛緩薬の一部に授乳不可のお薬があります。必ず医師や薬剤師に確認してください。また服用可能な薬でも、授乳とのタイミングの取り方を確認しておくことをおすすめします。
残念ながらボトックスは授乳中は使用できません。
- 国立成育医療センター・妊娠と薬情報センター
妊娠・授乳中の薬に関する情報が多数掲載されています。
おっぱいを止めてしまう薬がある
ジストニアの治療に用いられる可能性のある薬に抗パーキンソン病薬があります。このうち、ドパミンアゴニストあるいはドパミン受容体刺激薬といわれているお薬の中には、乳汁分泌抑制作用があるものが存在します(パーロデル、カバサール。レキップなど)。赤ちゃんに影響があるかどうか以前におっぱいが止まっちゃう! これらの薬を使う場合は医師とよく相談しましょう。
一時的に母乳をやめる場合
一時的に母乳をやめるときに忘れないでほしいこと。それは、搾乳です。
数日あけばおっぱいはもう必要とされていないと思って製造を中止してしまいます。なので、いつもと同じくらいの回数は、搾乳しておいた方がいいと思います(もちろん捨ててしまうんですけどね・・・)。体調が悪い上に1日に何度も搾乳なんて大変だけれど、再開するつもりがあるなら必ず行いましょう。
あ、もちろん、そこでおっぱい卒業っていうのもありかな・・・。
これは私の妹の話なのですが、妊娠中からの病気(一時は命にかかわるかと思った)のために薬を服用していて、出産後も継続して服用いました。薬が減量になったら母乳をあげたいという本人の強い希望があり、彼女は毎日搾乳していました。その間ちゃんとおっぱいは出続けていたそうです。(でも、残念ながら、おっぱいを飲ませる段になって赤ちゃんが哺乳瓶の方を好んでおっぱいを吸ってくれなかったらしいけど(泣)。)
母乳育児にとらわれないで
母乳育児のよさについてはさかんに語られているけれど、それにとらわれて苦しい思いをする必要はない。もちろん、母乳で育てることができたらそれはすばらしいことだけれど、母乳でなかったからダメってことは絶対にありません。
母乳育児が苦しかったら、いつでもやめられる。今はいいミルクがたくさんあります。母乳と同じようにちゃんと育ちます。
いちばん大事なのは、お母さんが母乳育児にとらわれて悩んだり苦しんだりせず育児ができること。赤ちゃんもそれを望んでいると思います。おっぱいがなくてもスキンシップはできる!だって、おっぱいがないお父さんはどうすればいいのよ?(笑)